enmotakenawa - blog!!!

円茂竹縄ブログ

身近な性被害

Twitterで、りょうたっちさんが始められたアンケートに注目しています。

こちらは女性版。

 男性版。

性犯罪被害者相談電話(全国統一)「#8103(ハートさん)」|警察による犯罪被害者支援ホームページ - 警察庁犯罪被害者支援室

 

Twitterのこれ、設定した期間が終わるまでは、いずれかに投票しないと回答状況がみられない仕様なんですが、「閲覧用」という回答を抜くと、かなりの比率で被害に遭っていることがわかります。

男性版の回答がほとんど「閲覧用」なのは、やはり女性のほうが関心が高いからでしょうか? しかし、閲覧用以外の回答で被害比率を考えると、こちらもとんでもなく高いです。

ここ数年、ネットの痴漢周りの話題などみておりますと、「そんなに性被害がありふれたものだとは思わなかった」というような反応が、とくに男性と思われるアカウントから寄せられているのを度々目にします。

が、これはもう、性暴力被害は身近にいくらでもあるんだ、という前提でいなければいけない。

 

私も、小学生くらいまで大なり小なりよく被害に遭っていたんですが、自分以外でこれほど多いものだとは思っていなかったところがあります。

小学生時分ですと、そもそも身体を触られるのが何故こんなにも不快なのか、それすらよくわかっていなかったように思われ、ひいては、友達や親との会話でも「こんなイヤなことがあった」という表現がハッキリとできずにいたように思います。

成人してかなり経った今でも、日常会話が性被害の話題になる流れってあまりないですし、また、相当「話さなければ」という気持ちにならないかぎり、自分からきりだすことでもないように思ってしまう。

そうして、語られない性被害が暗がりに積もっていくのでしょう。

一旦ライトが当てられたらこのありさまだ、というのは私にとっても衝撃でした。

言いだせない被害者たち

極めつけはこちらのエントリです。性暴力についての記録ですので、お心あたりある方はフラッシュバックに注意してください。

note.mu

読んで、あまりの出来事に、やり場のない怒りを強く覚えました。

最悪の被害に至るまえに、なんとか断ち切れなかったのか? 

私はこの疑問と、「カジュアルに性被害を語れない」状況に関連をみる思いです。当時のハラキリムシさんに訴え窓口がもっと開かれていたら。「あり得ること」として受け止めてくれる大人が周囲に多くいたら。こんな事件は防げたのではないでしょうか。悔やまれてなりません。

少しでも厭な気持ちになったら誰かに相談できる、また、聞かされたほうはあり得ることとして受け止めてほしい。そういう世の中になっていってほしい。いっそのこと、天気を話題にするように「今日の痴漢」について語られまいか。

首都圏ですと、電車内の痴漢についてよく話題になりますが、交番に掲示されている交通事故数のように、「今日の痴漢被害報告」が数字として可視化されたら、少しは人々の意識も変わるのかもしれません。

克服できたケース

さきほど「私もよく被害に遭っていた」と書きました。小学生の頃です。

こちらもまた、読者のフラッシュバックを招きかねないので詳細記述は控えますが、そのうち最もきつかったものは、白昼堂々、そこそこ人通りもあり、しかも近場に同行者がいたところで通り魔的に被害に遭いました。自衛という話ですらなかったですね。

数日にわたって感触が残り、振り払えなかったのを覚えています。被害に遭ってから10年以上、人に話せませんでした。

しかしながら、現在の私は、さほどトラウマとして残っておりません。

これは、中学時代の同級生が言ってくれた一言によります。

 

中学生となって性的好奇心が増す頃、同級生(共学)の間で「アダルトビデオをみてみよう!」ということになりました。小学生までかなり厭な思いをしてきた私は乗り気になれませんでしたが、自分のなかに沈殿したそれを乗り越えられるかもしれないと、同性の同級生の家で一緒に観ました。気分が沈みました。

後日、「観たよ!」ということでワイワイと会話が繰り広げられたのですが、私はたまらず、「あのビデオは女の人が嫌がっているようにみえた。そうして無理強いするようなのが観ていて心地いいのか?」と問うたところ、一人の男子が、

「いや、相手が本当に嫌がってるようなのは俺も嫌だよ」

と明言し、周囲の男子も「ああ~…わかる…」と同調するような空気になったのです。

 

それで一気に肩の荷がおりた気持ちになりました。“強要をよしとしない人もいる”というのが実感をともなって把握できたからです。

中学以降、私の場合は性被害はほぼなくなりました。遭っても成人後で、精神的にもかなり強くなっており、少なくとも後日まで引きずって鬱々とするようなことはなくなりました。異性に対する恐怖心も、植えつけられるすんでのところで回避されたのは幸運という他ありません。

痴漢を告発する側の苦悩

かように、「性被害がありふれている」はずの世の中なのですが、とくに電車内の痴漢は、世間の認識の甘さゆえか、告発する側も厭な思いをすることがあります。

数年前、知人が痴漢と目される人物を駅員に引き渡したときもそうでした。

 

電車が混雑する時間帯では、乗るときもそれなりに流れにまかせる人が多いかと思いますが、人をかきわけるようにして奥へ向かう者があったそうです。

最初は、「なんだこいつ、なんで人を押すんだ。迷惑だな」としか思っていなかったそうですが、そのうち、携帯を見ながら、どうもモゾモゾと動いているようにみえる。そしてその前には女性がいる。

「もしや痴漢か?」との考えがよぎったので、終着駅で降りたときに呼び止め、「あなた何かしてませんでしたか?」と聞いたところ、突如駆け出したと。

紆余曲折あり、結局、確保して駅員さんに引き渡したのですが、その頃には被害者と目される女性からもはぐれ、駅では一騒動になったようです。

そこまではまだしも、その後、ふと思いたって、Twitterで駅名や痴漢などのワードで検索してみたところ、「騒ぎすぎ」「冤罪だったらどうするんだよ」などと揶揄する言葉がずらり。たいへんな気落ちを覚えたそうです。

 

個人的には、「何かしていなかったか?」という質問に対して、心当たりがなければ一瞬キョトンとするのが普通かと思います。痴漢、またはスリなど、「何かしていた」のでなければ、たちまちのうちに駆け出す行動は、私は考えにくいと思います。あるいはよほど普段から冤罪を強く意識し、警戒していた方なのでしょうか。

 

驚くべき後日談としては、数年後、その人物と再会したんですね。

このごろにしては特徴的な青いフィーチャーフォン、特徴的なストラップで同一人物だとわかったようです。また何かするのではないかと注視していたら目が合った。

その車内で「何か」をしていたのかどうかまではわからなかったのですが、終着駅で降りたあと、それとなく目の端で行方をみていたら、改札を出ることなく下りの電車に乗ったそうです。

被害を抱えこんでいる人へ

上にも貼りましたが、性犯罪被害相談ダイヤルというのがあるようです。現在進行で被害に遭っており、相談先がわからない、とくにお子さんなどには周知してあげるといいと思います(こういうの、実際どのような対応をしてくれるか不明なのですが、支えになる対応を願います)。

www.npa.go.jp

また、過去に起こったことについては、私は一人で抱えこんでいる期間のつらさもわかるつもりです。

人に言ったからといって過去がなかったことにできるわけではないのですが、もし抱えきれないときには、カウンセリングという選択肢はもとより、信頼できる人に思いきって話してみる選択肢はあると思います。

きちんと苦しみを相談でき、社会全体で考えられる世の中になるよう、願ってやみません。