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円茂竹縄ブログ

2015/10/28

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てかこの背景の原稿なんだろうな、何かいてたやつだろ。最近ちょっと記憶力がまずいです。元からまずいですけど。

清水亮さんの『プログラミングバカ一代』を読みまして。…なんだろうな、時代を駆け抜けた、そして今も駆け抜けようとしている一人の男子の記録と申しますか。その疾走に、なんか読んでて胸がつまる想いでした。

物心ついてハイティーンくらいまでって、自分が何者なのか、何者になりたいのかなる考えにとりつかれる人は少なくないと思う。そのフワッとした焦りと情熱を思い出して、またそういう子が今現在もたくさんいるんじゃないかな、と思って、泣きたくなるような感情を覚えた。

特にその、私も長岡なので、序盤とか知ってる単語がバンバン出てくるので。清水さんが、著者がいたであろう風景を私も知ってるので、なおのこと色々と想像が膨らんだ。

 

触発されて思い出したのは当時の出版のことですね。地方でさ、移動力もない子供が、全国規模で自分の力を試したいと思ったら昔は出版しかなかったんだよ。今はインターネットがありますけれど。出版って絶対に編集さんが介在してるから、自分が送ったブツが編集部で選別されて誌上に載るって独特の緊張感や達成感があったと思う。

読者コーナーへ熱心に投稿してたタイプだったんですが、発売日なんかまっしぐらに本屋へいって、載ってるの確認したらその場で閉じてたなw なんかすごい恥ずかしかった。でもやっぱり嬉しいのか高揚して、また開いて見てみたり。買ったついでに別の本屋にも行って、同じ雑誌にちゃんと同じく印刷されてるか覗いてみたり。

そういう、なんか絶大な影響力があったんですよ私にとっては。

 

 子供だし自分ではわからないんです、やれるのかどうか。やれるとも思ってるし、ダメかもとも思ってる。「周囲の大人」は残念ながらあてにならない。

私、小学校2年生くらいかな、とった読書感想文のトロフィーや盾を捨てようとしてましたからね。県庁に表彰式行ったら1年生から6年生まで優秀賞いっぱいいたのに、有線とかでも読まされたりして、やっぱり、ばあちゃんとかすごい嬉しがって自慢するので。

所詮ナンバーワンでもなければオンリーワンでもないのにこんな状況は慢心を招きかねない、これがあるからよろしくない、と焼き払おうとしていたところ見つかって大目玉をくらった。

そんな田舎の子の気持ちを、あるときはくじき、あるときはすくいあげて、形を与えてくれたのが出版であり編集者さんだった。採用されると景品くれたんだけど、送りすぎて途中からモノが変わった記憶ある。

とにかく、編集さんというハードルを越えることに夢中になってた頃があったわけです。

 

 当時の学研の編集さん、本当にありがとうございました。「夢をもらう」ってどういうことなのか今までピンと来てなかったけど、まさにあの体験のことだろうな。

私も今や出版界隈の末席にぼちぼちいますけど、どこかでお元気にしておられるんだろうかとか、本送りたいなぁとか。雑誌だけでなく、私も間違いなくあなたの作品の一つです。