近代セールスさん8月15日号発売中です! 巻末『ハートのたすき』掲載されております。よろしくお願い申し上げます。巻頭特集の見開きのイラストがかわE。
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さて、最近読んで良かった本を3冊ばかり。というか、これに限らずいつも読んではいるんですが、やたらアンダーグラウンドなルポだったりして書きにくい。
一冊目、こちら是非広く読まれてほしいです。交通事故で高次脳機能障害を負ってしまった大和ハジメさんによる実録コミック。もともとネットに発表されてたものがまとまって本になったようです。
漫画を描くことがリハビリにもなると考えて始められたようなのですが、いや~…この大和ハジメさんご自身がすごい方だと思う。いわゆる“障害者”になってしまったわけだけれど、目標を設定して、ここまで取り組んでみようとか、何度も何度も立ち上がるさまが。そんなの健康でもできる人多くないですよ。
もちろん、漫画では端折られた苦しみの日々もそれはそれはあったんでしょうけれど、結果、こうして一冊にまとまるほど描きあげたというのは。本当にすごいです。
事故ではないですが私も若干死にかけたみたいなことありまして、いざそうなったとき人間の生への渇望・執着ってすごいんだよな、と、少しは知ってるつもりなんですが、そうした人間の本能に、さらには大和ハジメさんの(おそらくは元々)努力家な性質がブーストかけて、とてつもない生命賛歌になってると思います。
また、内容も、「このときこう思った」というのが、いちいちきちんと伝わってきます。絵柄もあいまって、深刻な題材の中そこはかとないユーモアも感じるし、純粋にネームのうまい方だなと思う。過去の感情や思考回路を整理して、伝わるように描くというのも、誰にでもできることではないと思います。
事故後の人体が格闘してる感じとか、乗り越えたと思いきやこんなふうになるんだとか、人間ってやっぱり社会性の生き物なんだな、とか、いろいろなことを思いました。
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これもな~…。児童精神科医さんが少年院で勤務されていたときの気づきを書かれた本というか。実際自分が知ってるわけじゃないんでアレですけど、本当ならかなりの問題提起だなと思いました。
そもそも認知力が弱い子が多くいるのだそうです。聞く力、見る力が弱く、ひいては考える力が弱いと。身体との連動もうまくなかったりして、「行動が鈍い」というのはどうしても社会生活のなかでバレてしまうんですね。
少しくらい勉強ができなくてもバレにくいですが、行動が鈍いのはどうしてもバレてしまうため、無意識に自尊心を守ろうと自己評価も乱高下するし、いじめにも繋がると。あげく、社会的にハブられるはめになって、本人も何がなんだかわからないまま、居場所もないし、目の前のことに飛びついて犯罪を犯してしまう、というような。
で、そういうタイプの子たちは更生の前に認知力や身体能力を補正(?)してやる必要があるわけで、ゲーム感覚で行える『コグトレ』というのがあるようです(そちらは別書籍)。
ゲーム感覚で行えるというのが大事で、ゲームだから別に失敗してもいいんですね。それで評価されるわけじゃないから、繰り返し取り組んでいるうちにだんだん認知力が高まっていくと。
また、教える側に立たせてやると急にいきいきしだす、というくだりも、なるほどと思いました。教わるばかり、怒られるばかりで、教える側に立ったことがないから。
とにかく自分のことも世の中のことも、何もわからない子たちが、等身大の自己評価を身につける方法があるようで、そもそも少年院以前にやっておけば、少年犯罪の抑止に繋がるのではないか、被害者を減らせるのではないか、という提唱であるようです。
こちらも何というか、「もう四則演算ができないうちから人間とは社会からの承認を求めているのか…」というようなことを思いました。圧倒されますね。
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- 作者: 海老久美子
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近頃うっすらとまた筋トレなど再開しているわけですが、 食事面のことを考えてみるために買いました。なぜ野球かというと、野球が好きだからです。
おもに高校球児向けに書かれた栄養学の書籍。イガグリ頭でも理解できるよう、おもしろおかしく書かれています。
トレーニングはね、「生活」なんですよね…などと…。帯の「メシを握れない選手は、ボールを握るな!」が痺れます。
1日度を越して机に向かう生活してると、本当筋力とか落ちてくるんですよ。
ちょっといろいろ、また建て直さないといけないな、と思っております。